主催:環境省上川自然保護官事務所 協力:山守隊 技術指導:合同会社北海道山岳整備
愛山渓の三十三曲に大規模な木柵階段があります。
施工されてから6年ほど経ち、
段差が高くなり流水やとくに登山者の踏圧により木柵脇が削られることも多くなっています。
侵食原因が踏圧の場合の施工は、登山者が歩きやすい施工物になることが求められます。
主催者の環境省職員と何度も下見をし、考えながら、
「段差を解消し、登山者を誘導する道にすること」を目標とした整備講習会を行いました。
山岳関係者は元気な人が多く、高い段差も気にせず歩くことが出来ます。
ですが、一般の方々の中には、
ちょっとの段差がつらくて脇の法面を削りながら歩いてしまう人もいます。
登山者の気持ちがわからなければ、だれもが使える施工物にはなりません。
元気な人は石を担いで足弱の人の気持ちを理解するところから始めてみました。
まずは荷上げ、最大30kgほど 良い施工をするためにと、この木柵階段を 細かい場所は相談しながら、
きつい坂を頑張る若者 施工した業者も参加、勉強してくれました 登山者の気持ちを考えてます
排水のための導流工も設置 ひたすら資材運搬の人 石の詰め方、木の組み方
納得の施工だったようです 頭が下がります 現場に合わせた臨機応変が求められます
段差が高くなっていた木柵階段に、補助階段を追加しました。
並行、等間隔の施工ではなく、歩く人の感覚を最優先し「この場所に段差が欲しい!」という場所にさりげない施工を。
自然に対する人間の施工は最低限にしなければなりません。
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設置した導流工。
後日施工の点検をすると、導流工はしっかり機能していました。
イベントには34名の方々が参加してくれました。
施工後は愛山渓ヒュッテで座学を開催。
施工の理由を再確認、また、応用変化の事例も学びました。
今後の変化もみんなで共有していきます。
座学後の懇親会の様子。
山仲間を増やし、活動を広げ、理解をしてもらうこと。
環境省と協力し、山の管理方法を模索しました。
~作業風景~
翌日歩くと、熊の足跡が。
一番のりで歩いてくれたようです。
歩きやすくなっていたでしょうか。
参加された皆さま、お疲れさまでした!