たまには山へ恩返しin黒岳

        主催:山樂舎BEAR、上川総合振興局  協力:山守隊  技術指導:合同会社北海道山岳整備

 

 

 

 

場所は、黒岳石室に近い雲の平。

多くの高山植物の咲く場所にある登山道です。 

一昨年の豪雨により、大きく崩れ、今までにないほど道は削られて、削られた土砂が高山植物帯を埋めてしまいました。

 

しかし、少し掘り出してみると、土砂の中で植物が青々と生きていました。

 

崩れを止め、植物をたすけるために、呼びかけに応えて、58名の方々が参加し、汗を流してくれました。


まずは現場まで、ヤシネットや土嚢袋など、資材を荷上げ。

20代から70代まで、男女や体力の有無にかかわらず、その人のできる分だけ、それぞれが担ぎます


 

 

 

 

現場に着いたら、勉強会から。

この崩れの原因は、豪雨によることが大きいですが、

その前年に施工された土留めや段差処理の施工物がこの付近の地質に合わず、

侵食を拡大させた可能性がありました。

侵食原因と施工の方法を登山者に理解してもらうことから始まりました。


作業は3班に分かれて行いました。

こちらは植物救出班。

植物を傷つけないように、小さなクワで丁寧に堆積した土を取り除きます。

続いて荷運び班。

取り除いた土は土嚢袋や背負子に入れ、

崩れがひどい侵食個所まで運搬します。


そして設置班。

ヤシネットや土嚢袋を使って、侵食に合わせた施工を行います。

施工前に勉強会で完成イメージを共有し、細かいところは講師に聞きながら施工しました。

 




崩れ落ちた植物は、大切に運んで、元に戻します。


崩れが進む切り立った法面に、流れ出た土砂を戻しこれ以上の侵食を止める施工を行いました。

また、崩れてバラけていた植物群は土嚢の上に積み上げ、根付くことによる法面保護になるよう再設置しました。

                                                                            左右の法面延べ60m以上を保護することが出来ました。

                                                                                    

                            今後の経過観察が必須です。


 

 

 

 

まだまだ埋まっている植物はあります。

少しでも元に戻ることを願っています。


たくさんの方々にご参加頂き、とても楽しい一日となりました。

ご参加頂いた皆様、ありがとうございました!

                             協力、協賛により、参加者の方々に下記の提供を行うことが出来ました。ありがとうございました。

       黒岳ロープウェイリフト無料(上川地区登山道維持管理協議会・りんゆう観光)、缶バッチ(林野庁)

       秀岳荘1000円分商品券(秀岳荘)、トマトジュース(おかファーム) 

~作業風景~